SENDAI ORIGIN

YouTubeチャンネル「SENDAI ORIJIN」制作者のブログ

今しているコンビニ店員、色々感じることがあり面白いです

 私は現在、とあるコンビニで店員をしています。食料品の販売がメインの店の店員というと、普通は女性が多い職場ですが、コンビニの場合だと24時間営業なので男女比は半々くらいではないでしょうか? そういう意味ではなかなか無い世界というと大胆な言い方ですが、そういう職場だと思っています。

 私は深夜入ることも多々あります。最近のコンビニはパートアルバイトを希望する方が少なくなっており、採用のハードルは昔より下がっています。極端なことを言えば、怪しげな方でない限り、ほとんどの方が採用されるのでないでしょうか。今は中高年の方でも積極的に採用していますから。

 しかし、採用されても仕事がやっていけるかといえば、話しはちょっと違います。現在のコンビニは物を売る以外で様々なサービスがあり、部門ごとの分担制では店の業務を行っておらず、一通りの店内業務を把握してないと、レジに立っても仕事にならないのではないかと思われます。私とて50代後半で今の店に採用されていますが、まったくコンビニの経験がなかったら、他の販売経験があったとしてもおそらく勤まらなかったと思います。もともと私は昭和の人間ですし、学生時代はまだ、パソコンに関わる授業もなかった時代です。自分のパソコンをまともに持ったのも30代になってからです。ワープロくらいは文書を作るものだとは学生時代から分かってはいましたが、はっきり言って自分の携帯電話を持つようになってから、パソコンに対する概念、ネットが使える、ネットでは何ができるのか、というようなパソコンでできる一通りのものが分かったくらいです。

 現在のコンビニは先ほど申した通り物を売る以外に様々なサービス、例えるなら収納代行、チケット販売、宅急便やメルカリ受付、定期的なくじ引きの実施、ファーストフードを調理して販売等、その場面ごとにいろんな店員にならなければならず、また様々な支払いの決済を取り扱うレジを代表としたIT機器の操作もあり、中高年にとってはハードルが結構高いのではないかと思われます。

 これを言うと、どのコンビニか分かってしまうのですが、夜、ワンオペで消費期限が切れそうなものを下げている合間にメルカリで荷物を預けるお客さんが来店、ウーバーイーツ受注のアラームが専用タブレット端末から鳴り響き、受注の商品を店内からかき集め、そのうちにまたお客さんがきたりしてウーバーイーツの配達の方も店に来てしまうということもあり、人件費削減のワンオペは現在のコンビニでは、常に業務遂行に崩壊をきたす危険性がはらんでいることを私は実感しています。

 社会インプラとしてコンビニはなくてはならないものとされていますが、ワンオペの時間を作らなければやっていけないコンビニが増えているということは、日本の汚点だと私は感じています。フランチャイズシステムにより、コンビニ内で働く人の問題は本部の方ではノータッチであり、本部側の方々は家族を養えるだけの収入を得ても、店舗従業員は業務が複雑でも低賃金であるという構図、この構図は今のコンビニでは変えようにありません。労働組合を作りオーナーに賃上げを要求しているところもあるようですが、私からすればそれはお門違いに見えます。なぜならオーナー自体、本部にロイヤリティーという名目で搾取される立場であり、その構図を変えない限り、オーナーに攻め寄っても根本的な労働問題の解決にはならないのです。

 労働組合では資本家と労働者という関係性から物事を考えがちですが、今の時代では、必ずしもそのような分け方が当てはまるような事例だけではありません。労働組合ユニオンの上の方々は労働者のことを考え、まことに一生懸命頑張っておられます。少子高齢化が騒がれている中で、最近は特にそうです。しかし時代は変革をしており、単に資本家側と労働者側に分ける構図では成り立たなくなっていると言えるのでないでしょうか。

 また最近では会社の縦割りの構図、要するに一方的な業務命令という昔の軍隊のようなやり方ですが、そのようなやり方では令和の時代、私は時代にそぐわないと感じております。  

今の時代、労働者と話し合ってより良い会社にしていくという流れがあり、労働者どうしが結集して、資本家に団体交渉を申し入れるという流れは作りにくくなっています。昔ながらの頑固おやじは姿を消したように、中小企業であるならば俺がトップだ!といばって、会社の従業員に有無を言わさず、やれ!、などど言っている経営者は少なくなっています。第一そんな頭の固い経営者ならば、時代に乗れなくなっています。

 現実を読み取り、そこからどうしなければならないのか、コンビニの低賃金の問題があるならばなぜそうなっているのか、根本的な原因を突き止めることが大切になってきます。

 今、私が懸念していることは、コンビニが最低時給でやっているからウチも最低時給でいい、そういう傾向があるところです。

 岸田総理からは少子高齢化の問題が、今年に入り初めて出てきましたが、様々な手当の強化に走っているように感じられます。でも私はそこではないと感じています。労働者一人一人が家庭を持っても生活していけるレベルの賃金にする、そのことに着目をおかなければならないのではないかと思っています。

 ただ、だからといっていたずらに岸田総理に敵対心を持つのではなく、今の低賃金の現実を理解していかなければならないと思います。紐解いていくと必ずしも中小企業の資本家ばかりも責められなくなりますし、そのことを岸田総理にも理解してもらう活動が必要となってくるとは思います。

 

 話は変わりますが深夜のコンビニでは、やはり若い方々のお客様が多く来店します。私も中高年の部類に入りますが、中高年の方々と比べると、自分勝手なお客様は少なく感じています。コンビニではレジを含めIT機器がなければ業務が成り立ちませんが、若い方々はIT機器に関しての理解度が高く感じられ、会計時の疑問も瞬時に理解し無くしていくすべを持っています。レジの前に来られ、会計時に何でこうなるんだ、といった質問もほとんどありませんし、よく説明してくれないと分からないといったこともありません。

 それはなぜかと考えましたが、スマホでもパソコンでも、操作が分からない、新しい機能はどうすればいいんだと言っていても事が進んで行かず、文句を言わず瞬時に自分で理解し事を進めていくしかないとこがIT機器にはあります。そういう気質が若い方には自然とあるのでしょう。

 深夜はタトゥーや顔にピアスをした若い方も来店されたりしますが、店員の立場から見るとマルチコピー機やチケットの取得方法、収納代行のシステムの理解等、すんなりできており、こちらが説明に困ることはほとんどありません。それだけ若い方が賢くなっていると感じますし、実際、バイトで採用された高校生の女の子でも、私こんな複雑なレジ覚えられないというような声は聴いたことがありません。そういう若い方が、低賃金に悩むような世の中になってはいただけないですよね。

 

 深夜のコンビニは若い男性客が多いですが、若い女性の方も、歩いて一人で来店される方も見かけます。時代は変わったなと中高年の私から見ると思います。でも夜中にやっているコンビニが今は多数あるから、そのように変わっていったとも言えるでしょうね。暗い夜道、ここまで来るまで怖くなかったのか?とたまに思うところに自分も歳をとったなと感じてますが、帰りも気をつけて帰ってくださいね!と、どうしても思ってしまいます。